ハルくん

神戸の古着屋HABERDASHERY(ハバダッシェリー)のスタッフブログです。




こんにちは、マイです。




チーフバイヤーの杉野さんからや、スタッフから聞いて「ハルくん」を知っているお客様もいてると思うので、今日は悲しいご報告になりますが、ご報告をさせていただきます。





今日、杉野さんのお家のダックスフンドのハルくんが亡くなりました。




ハルくんは15歳と11ヶ月でした。
ダックスフンドという犬種の寿命は14歳から17歳(または13歳から16歳)と言われているので、今日まで少し前に体調が悪くなってからもすごくすごく頑張って生きました。




杉野さんが「間違いない...」と判断した今日、それでも一生懸命、足も弱っててゆっくりだけど、2歩も歩いてくれて杉野さんにしっかりと足音を聞かせてくれたそうです。





その力はホントにすごいモノだと思います。
どんだけそれが大変なことか。。
その歩くということ、その普通ではもうない普通のコトは、今朝くれたハルくんからの杉野さんへのプレゼントだったんだと思います。




私も小さい頃から家に犬やネコがいたので、今まで何度か悲しくて悲しくてわけわからんくなるようなお別れをしてきました。
今でも何年たってもまだ実感が湧いていない部分と、すごく鮮明な記憶とで何かわからんこともいっぱいだけど、よく思い出します。夢にもいまだにでてきます。





特に老衰とは言えなかったうちの犬が亡くなる時、ホントは認めたくなかったけど「今日だ...」って亡くなる日の朝に思いました。
でもかき消すように、大丈夫大丈夫って自分の中で何度も思うようにしました。





もう充分に頑張っていて、聞いたことないような辛そうな呼吸で、見たことないような目や舌の色をしている子に、更に頑張れと泣きながら何回も何回も言ってしまいました。
「もう充分だから、もう頑張らなくていいよ」なんて当時の私にはどうしても言えなかったんです。
そんな辛そうな姿を見ながらも、まだ生きて欲しいとそれだけを願ってしまいました。




そんな私にその子は、一生懸命に力をふりしぼって自分の方が息をするのも必死なほど辛いはずなのに、水さえ飲めないほどなのに、涙をゆっくり舐めてくれました。
今となっては、それが最後になるならありがとうをもっともっと伝えればよかったと思います、それはずっと後悔しています。





いっぱいいっぱい愛して大事にしてきたはずなのに、あの時こうしてあげればよかったとか、ホントに幸せだったのか?とかいっぱい疑問や後悔は残ります。それはどんだけ愛してもきっと誰しもがかかえる気持ちなんだと思います。




でも私は苦しくても悲しくてもその子たちに出会えた日から最期までも、その先も...
やっぱり出会えて一緒にいれた時間をホントに幸せだと思います。
大好きな気持ちも何もかわりません。
触れたくても会いたくても叶わないけど、それでもそう思います。




ハルくんは最期、あまり苦しまずに静かに亡くなったそうです。
杉野さんの腕の中にもいれたそうです。
ちゃんと杉野さんのお母さんや杉野さんと最期の時をいれたそうです。





ハルくんを大好きな人たちにハルくんは看取られて、ハルくんがハルくんの人生のほとんどを一緒にいた大好きな人たちの中で静かに逝けて、それだけはホントによかったです。
ハルくんが一人じゃなくてよかったです。




杉野さんのお家で、杉野さんたちと沢山のことを経験して、いっぱい初めてをそこでみてきて、疑問や喜びを感じて、愛を知って...
それだけ最期まで生きることを頑張れるほどハルくんはやっぱり幸せだったんだと思います。




生き物の死は避けては通れないし、いくら自分の命をわけてあげたいと思っても、助けられないことの方がほとんどで...




一度悲しいお別れをしたら、二度とこんな悲しみはイヤだからとか、他の子をまた新たにむかえるのには戸惑う気持ちがでる人の方が多いと思います。





一緒に過ごせた幸せの記憶の方がずっと大事だし、自分の中で悲しみはマシになっていっても、幸せや大好きな気持ちはずっとずっと変わらずに大きいし、その子を大事に思うならホントは自分の人生を生きれる限り、その子がみせてくれた生き様のように大事に進むべきなんだとか色んな葛藤はあるけど思います。





ハルくんや、一生懸命生きた沢山の命に教えてもらったことの方が生きている人間には多いし、偉そうな言葉で言えることなんて何もないけど、杉野さんのもとにきてくれて、そのおかげで私達にも沢山のことを教えてくれてありがとうって思います。





ハルくんありがとう。
いっぱいありがとう。
ゆっくり休めるのか、この先に何かまた新たな世界が続くのかわからないけど、ハルくんが穏やかに、安らかでありますように。。





今日は悲しいブログとなりますが、ハルくんのコトを知っている人も、そうじゃない人にも、ハルくんという子が今日まで一生懸命に生きたコトを、沢山沢山頑張ったコトを覚えていて欲しいです。知ってほしいです。
それによって感じ学ぶコトを、生きられる今を...
私も頑張っていきます。




ハルくん、ホントにありがとう。